和の伝道師〜日本の伝統美を伝える庭師、小林卓美さんインタビュー。


最近、ブダペスト市内のミュージアムで、日本の盆栽展が開催されていました。

また、ある公共スペースでは日本庭園風なガーデンコートがあったりと、やはりこのハンガリーでも日本独特の伝統美について興味のある方はたくさんいます。

現在、世界87ヶ国のネットユーザーからアクセスがあるフィノマガジン。

そこで私たちは『和の伝道師』と題し、日本古来から続く伝統芸術や工芸品、日本庭園等々、素晴らしい技を持つ、熟練の職人さん達とそのお仕事にフォーカスし、紹介していくコンテンツを新たに設けました。

第一弾は、「日本の物づくり、伝統工芸品」について。

横浜で庭師として活躍される小林卓美さんにご登場いただき、 

実際にご自身で制作されたものや、

ライフワークとして制作に取り組まれている伝統工芸作品について、

連載形式でお届けしていきます。今回は、昔ながらの日本家屋・庭づくりにかかせない伝統技法、

天然竹を用いて造る竹垣とその種類について教えていただきました。


 

天然竹で造る竹垣〜黒穂垣〜 

黒穂垣

黒穂垣

フィノマガジン編集部・前川(以下F):小林さんが制作なさった竹垣でしょうか。

小林さん:私1人ではないです。うちは親方の父と兄、私の3人で小林庭苑という会社をやっているのですが、この仕事は会社で請負ったものの1つでみんなで制作し納品しました。

写真に映る竹垣は黒穂垣というもので、竹の枝をたぐり寄せるようにして制作しています。


 

伝統の技が冴える枝折戸 

枝折戸

枝折戸

F:庭とアプローチとの間仕切りや目隠しに、天然の竹垣が設置されていると、わび・さびがあるというか、和の佇まいがとても素敵ですね。

次の写真は、こちらのお宅も、ザ・日本庭園といった雰囲気で優雅ですね。

小林さん:ありがとうございます。

F:目の前にある扉も、昔ながらの日本家屋ではよく見かけますが。

小林さん:これは枝折戸と言って、同じく天然竹を使って制作しています。この扉を造るのに丸1日かかりました。

F:うわ、そんなに。とても手間のかかる作業なんですね。

小林さん:枝折戸を造る際、竹を1.5センチぐらいの幅にして、なおかつ竹の皮一枚まで割いて編み込んでいくから、どうしても長時間作業になってしまいますね。


 

建仁寺垣を寝かせたようなオリジナルの竹垣

建仁寺垣

建仁寺垣

F:窓の下にある竹垣は?

小林さん:最後の垣根は、本来なら材料を縦に使う垣根で建仁寺垣と言うものがあるんですけど、これは横に使いました。他にもこうして横にして作っている人もいるかもしれませんが、オリジナルと言うか名前は無いです。

F:竹が縦に並んでいるものはよく見かけます。建仁寺垣は、お寺の名前ですね。

小林さん:この竹垣は京都にある臨済禅宗の建仁寺というお寺で最初に作られたという言い伝えがあって、そこからお寺の名前を冠したそうです。

建仁寺垣は、割り竹の立子を竹の押縁で押さえた構造の竹垣で、周囲から中を見えなくするための遮蔽垣として最も一般的な竹垣です。


 

「庭作りも物作りも出来た物に喜んでもらった時は最高ですね」

横浜市在住、小林庭苑・庭師/小林卓美さん

kobayashitakumi

横浜在住、小林庭苑・庭師、小林卓美さん

F:小林さんは庭師のお仕事の合間に、ご自身でさまざまな作品を制作されていますよね。

小林さん:はい、物作りは仕事の応用だったり仕事に通ずる物があるので出来るだけ手を動かすようにしてます。庭作りも物作りも出来た物に喜んでもらった時は最高ですね。


 

小林卓美さん作〜行燈・柿渋仕上げ〜

行燈柿渋仕上げ

行燈柿渋仕上げ

小林さん:一富士二鷹三茄子。ひょうたんからこま^ ^

F:こんなに素敵で縁起の良い行燈があったら、寝つきが悪い人でもすぐに眠れそうですね♪

小林卓美さん作〜道具箱〜

道具箱1

道具箱1


道具箱2

道具箱2

F:この箱は?

小林さん:新作です。いつもお世話になってる刃物が大好きな社長さんに依頼されて、焼き絵入りの道具箱を作ってみました。社長さんが2人いらっしゃる会社なので道具箱も2つ制作したんです。
絵が得意な嫁さんに全体のバランスを見てもらったりして、最近ようやく嫁入りする事が出来ました!

F:こんなに繊細で美しい道具箱があったら、インテリアとして飾ってしまいそうですね。

小林さん:作業用の道具箱として制作したんですけど、もったいないと言ってくれて、そちらのお宅で神棚のように飾られていました^ ^。

F:取手の上にある模様は?

小林さん:社長さんのお宅の家紋です。焼き絵ですね。

F:小林さんの庭師としてのお仕事と、ご自身のライフワークとして楽しまれている物作りの作品、これからも紹介させていただければうれしいです。

小林さん:はい、よろしくお願いします!

F:ありがとうございます!日本庭園や和の伝統的な様式美に興味があるハンガリー人の方が周りに大勢いますので、ぜひ、これからも小林さんの作品を紹介させていただきたいです♪


 

小林庭苑・庭師/小林卓美さん(横浜在住)、取材・文/フィノマガジン編集部・前川英子


 

1 Reply to "和の伝道師〜日本の伝統美を伝える庭師、小林卓美さんインタビュー。"

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    alhambra collana corniola prezzo 3月 14, 2017 (12:47 am)

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