翻訳、育児、ライフワーク。人生に言い訳しないハンサムウーマン、戸田英子さんインタビュー


【フィノマガジン】ハンガリーの首都、ブダペスト在住の日本人女性、戸田英子さん。

戸田さんはご自宅で英語翻訳のお仕事をされながら、女手一つで2人の息子さんを育てていらっしゃいます。

今回、フィノマガジンでは、日本人にとっては海外であるハンガリーという国で、たった1人でお仕事、家事、育児に奮闘されている戸田さんにインタビューを敢行。

戸田さんがお仕事の際、気分転換によく利用されるというデパートのラウンジで、取材させていただきました。


英語翻訳者、ベビーシッター登録・利用マッチングサイト『Sitters.hu』運営者

戸田英子さん

©FinoMagazin/ 戸田英子さん(Toda Eiko san)

 

ーフィノマガジン編集部・前川(以下、F):はじめまして。今日はお忙しいところ、インタビューのお時間をいただき、ありがとうございます。今日は宜しくお願いいたします。

戸田英子さん(以下、戸田さん ):こちらこそ、宜しくお願いします。

ーF:実は戸田さんのことを存じ上げたのは、今年放送された日本のテレビ番組でして。youtubeで拝見したんです。

 

戸田さん:そうですか。テレビの取材があったあの時期は、本当に大変で。

でも、今はありがたいことにお仕事の依頼が増えてすごく忙しくなりました。


世界ナゼそこに?日本人〜知られざる波瀾万丈伝〜2015年8月31日放送  TV TOKYO

(戸田さんがご出演されたTV番組のHP)


 

ーF:ああ、それは本当に良かったです。正直、番組を拝見させていただいて、とてもご苦労されているなあというのが率直な想いでした。

戸田さん:そう思われるかもしれませんね(苦笑)。

 

ーF:今日は改めて、戸田さんご自身のお話を色々と伺いできたらと思います。戸田さんのお仕事は翻訳業ということですが、

戸田さん:はい、英語の翻訳者をしていまして、専門はITやテクニカルなマニュアルなどの翻訳を主に手がけています。

技術系の翻訳業務で、英語から日本語翻訳がメインです。

ーF:お得意先は日本の企業でしょうか?

戸田 さん:そうですね、日本からもですが、ご依頼があり対応できる案件であればお引き受けしているので、現在はグローバルな翻訳会社の、日本語がわからないプロジェクトマネージャーとよく仕事をしています。(ネイティブ並みとまではいきませんが)
私の英語でのフィードバックが、(欧米では)重宝されているようです。

ーF:そうなんですか、ITや技術系とお聞きすると、とても専門知識が必要なイメージがありますし、大変難しそうに思えるのですが。

戸田さん:いえいえ、私からすれば、広告のキャッチコピーを作るような、表現力を要求されるタイプの翻訳業務の方が、テクニカルな分野よりよっぽどハードルが高いと思っています。

私の担当する案件は、確かに技術系の専門用語が多いですが、そういったジャンルの方が私には合っていましたね。

ーF:いずれにせよ、英語のエキスパートでいらっしゃることには変わらないので、翻訳のご依頼がずっと続いていらっしゃること自体が腕が確かということですから、素晴らしいことだと思います。翻訳業務の、1日の作業スケジュールなどあればお聞きしてよろしいですか?

戸田 さん:平日は朝、5時から仕事を始めていますね。

ーF:えぇ、そんな早朝からですか?

戸田 さん:子ども達がそれぞれ学校に通学する前、まだ寝てくれている時間がとても集中できるんです。

朝、彼らを学校に送り出した後も家事をしながら仕事と、家事、仕事の繰り返し。

翻訳業はかなり数をこなさないとやっていけない仕事なので。

あと、記載規定に注意しながら、ひとつの例えを同じ表現に統一したり、半角、全角なども統一して、そうですね、

だいたい1日で少なくとも、英語を2000単語は翻訳していると思います。

 

©FinoMagazin

©FinoMagazin

 

ーF:そんなに? 2000単語もですか?

戸田 さん:30分でだいたい100単語くらいのペースと思います。

ーF:うわぁ、速い。ひとえに素晴らしいです。

戸田 さん:ずっとこの仕事をしてますから。

そう言えば、2012年には映画の脚本を翻訳したことがあって、その映画は今年の2月に公開されたんですけど。

ーF:映画ですか?

戸田 さん:はい、

『Liza, a rókatündér』の制作に参加させていただきました。

『Liza, a rókatündér』戸田さんが一部脚本の翻訳を担当されたハンガリー映画

 

戸田 さん:一部脚本の翻訳をしまして、俳優さんの日本語セリフのチェックやサウンドトラックの作詞、プロップ制作のアシストをしたり。

映画の中で『マルタ夫人』という登場人物の部屋があるんですが、その部屋のセットに私の父の形見である『つづれ織り』を使ってもらいました。

 

image002

映画のセットの中で使用された、戸田さんのお父様の形見であるつづれ織り

 

ーF:戸田さんはハンガリー映画の脚本もご担当された経験がおありなのですね。映像翻訳は私も少し勉強していた時期があるんですが、1秒の間に人が目で追うことができる単語数に決まりがあるし、映像の尺に合わせて単語を選ぶ必要がありますから、かなり経験を要する翻訳作業ですよね。

 

image004

映画のセットの中で使用された、戸田さんのお父様の形見であるつづれ織り

 

ーF:夏の終わり頃にTV番組で、戸田さんの現在までのストーリーを拝見したのですが、TVでは時間的に放映されなかった戸田さんの生い立ちから現在までをもう少し、深く掘り下げてインタビューができればと思います。戸田さんはハンガリーに移住される前は、アメリカに留学されていらしたんですよね。

 

戸田さん:あぁ、それなんですけれど、その部分、もう少しお話していいですか。

私は京都で生まれ育ち、大学も京都だったんですけれど、日本の大学を卒業した後にアメリカの大学に留学したんですよ。

ーF:大学名をお聞きしてもよろしいですか?

戸田さん:京都産業大学の法学部を卒業した後に、ワシントンDCへ、ジョージ・ワシントン大学の国際政治学部に編入しました。

大学で国際法のゼミをとっていたので、今でもその分野には常にアンテナを張って、まめにニュースはチェックしていますね。

ーF:海外留学を決められるにあたって、何かきっかけなどおありだったんですか?

戸田さん:そうですね、私の父は商売を営んでいまして、京都という土地柄もあってか、私が幼い頃から我が家にも、海外からのお客様がたびたびいらしてたんですね。

その中にはオランダ人ご一家の方々が、世界一周旅行の途中で我が家に立ち寄られたこともありました。

幼い頃から外国の方々とお話したり、交流する機会がとても多かったので、海外で学んでみたいという想いは自然の流れだったような気がします。

ーF:戸田さんのご実家は、外国の方々との交流が多いご家庭だったんですね。

戸田さん:はい、それに、最愛の妹が幼くして病気で亡くなってしまったことも大きいですね。

人生には限りがあるので、その与えられた命の時間を精一杯生きたいという気持ちでしょうか。

オランダ人の女の子が尋ねた「Upstairs?」(2階に行ってもいい?)がわかったのが嬉しくて、英語が好きになり、子ども頃から留学したいと思っていました。

ーF:そして、そのアメリカ時代に最初のご主人と出逢いがおありだったんですね。

戸田さん:そうなんですけど、結婚前に私はアメリカの現地企業に採用されたんです。

留学生としてアメリカに渡りましたが、そこで仕事も見つかりまして、そのアメリカの小さな会社で2年半ほど勤務していました。

それが25歳くらいの時で、その時にアメリカのグリーンカードも取得できました。

ーF:そうだったんですか?アメリカで会社員をされていたんですね、グリーンカードまで取得されていたのに、では、なぜハンガリーに?

戸田さん:そうですね、その話の前にまだ、あるんですが。

最初の主人はご存知のようにハンガリー人ですが、彼の一家はハンガリーからオーストリアを経由して、カナダに亡命してきた移民だったんです。

だから、カナダでは暮らせるけれど、アメリカのグリーンカードは持っていなかったんですね。

私の永住権を使って彼のグリーンカードを申請しましたが、数年待っても音沙汰なしだったので、アメリカで結婚しましたがその後、日本に彼を連れて帰国したんです。

 

ーF:アメリカからハンガリーではなく、戸田さんは前のご主人とともに日本にご帰国され、日本で新婚生活を送られたということでしょうか。

戸田さん:そうです、29歳の時に日本に戻りました。

私は外資系企業の大阪支部で働き始めて、元主人も当時、日本で暮らしていた時はとても真面目に働いていました。

周りからの評判もかなり良かったんですけどね。

周りの方々にも恵まれていたと思いますし、きっと、日本での暮らしは彼にとって居心地が良かったんだと思います。

ーF:お2人はいつ、ハンガリーに移住されたんでしょうか?

戸田さん:日本に帰国してから5年後にハンガリーに渡り、上の子を2,000年のちょうどミレニアムイヤーの時に、ハンガリーで出産しました。

ハンガリーで暮らし始めたら、ご存知だと思いますけど、国際結婚は色々と行政手続きも多くて複雑ですよね。

ーF:あぁ、すごく良く分かります。私もステイングパーミットの許可が、用意する書類や内容が管轄の役所毎で何度も指示が変わり、まさに翻弄されるというのはこういうことかと思いましたからね。

戸田さん:ねぇ、あっちこっち行かされますよね(苦笑)。

前の主人も、やはり日本ではありえなかったような、ものすごく煩雑で時間がかかる手続き(行政周り)が増えたことも、恐らく原因のひとつなんでしょうね。

日本で暮らしていた時とはまるで別人のように、やる気をなくしてしまい、人が変わってしまったんです。

ーF:ああ、それもすごく分かります。ハンガリーの国家や行政を批判したいわけではないですが、日本のシステム化されてスムーズな行政サービスや便利さ、また、日本独特の快適さに慣れてしまうと、ストレスは増えるばかりですよね。まず、ハンガリーでは何か物事がスムーズに進むことの方が稀な感じがしますしね。

 

©FinoMagazin

 

戸田さん:日本の便利さに慣れてしまったんでしょうね。

ハンガリーに渡ってからというもの、前の主人はどんどんやる気がなくなり、仕事も手につかなくなってしまったんです。

当時、赤ちゃんの世話は大変だし、親になったわけですから、生活を守らないといけない。

もう、このままではダメだ、一緒に暮らすのは無理だと思いました。

それで、当時まだ赤ちゃんだった息子を連れて、主人と暮らす家を出て、母子2人の生活をスタートしたんです。

ーF:あの、前のご主人ではなく、戸田さんが息子さんを連れて家を出られたのですか?

戸田さん:はい、そうです。

ーF:家を出られた後、お住まいとか当時、どうされたんですか?赤ちゃんを抱えて…(引っ越し手続きなど)

戸田さん:そう思いますよね。

その時、家探しや引っ越し作業など、いろいろヘルプしてくれたのは、元主人の友達なんです。

ーF:えぇ!?そうなんですか?

戸田さん:はい、ハンガリーの人って、気にしないというか、フランクなのか、そういうところあるじゃないですか。

あるカップルが別れても、そのカップルの友達はどちらとも分け隔てなく、前と変わらず付き合うというか。

ーF:ああ、確かに、前の旦那さんや奥さんに気兼ねして付き合わないとか、そういう変な人間関係の気遣い、ありませんね。

戸田さん:そうですよね、ハンガリー人のそういうフランクなところはいい部分かなと思います。

私は英語は翻訳業をしていますから問題ないですけど、ハンガリー語が堪能ではないので。

そのお友達にも(通訳等)手伝ってもらいました。

ーF:幼い赤ちゃんを抱えられて、家を出られた。。お聞きするだけで当時のご苦労がしのばれます…。

戸田さん:そうですね、ツールドフランスを見るたびに、生まれたての長男を抱いて不安を覚えていた当時のことをよく思い出します。

9/11(ニューヨーク同時テロ)の頃には仕事に復帰していて、左手にショマを抱きながら、右手で片手打ちしていましたね。

長男が2歳の時に、現在の家を購入するためにローンを組んで、3歳になった時に(現在の家)移りました。

 

ーF:あの、こういうとなんですが、とても逞しいというか、行動力が素晴らしいです。女性が小さなお子さんを抱えて、1人で家を購入する、それ、日本国内でも大変勇気がいることなのに、それを海外で、誰かの資金援助があったわけでなく、ご自身でアパート購入されたんですよね。

戸田さん:はぁ、なんでしょうね、困難があっても乗り越えるというのかな、気がつけばずっとそんな感じできています。

ーF:いや、もう凄いと思います。私個人としては戸田さんのその行動力、リスペクトしかないです。前の旦那様のお話をだいぶ掘り下げてお聞きしてしまったんですが、当時、ご購入されたアパートで現在も2人の息子さんと暮らしていらっしゃるということですよね。

戸田さん:はい、そうです。

ーF:お子さんのお名前をお聞きしてよろしいですか?

戸田さん:上の子がSoma(ショマ)で、下はZétény(ゼーテーニ)です。

Facebook2014

戸田さんがSoma(ショマ)くんと、Zétény(ゼーテーニ)くんとご自宅で撮影されたショット

 

ーF:息子さん達はおいくつなんですか?

戸田さん:上が14歳で下が小学校2年生です。

ーF:映像で拝見しましたが、お2人ともイケメンでとても可愛いですよね。

戸田さん:上の子は高校に入学したてで、同じ学年の別のクラスの生徒に「何人?」とよく聞かれるそうです。

下の子はあんまりハーフっぽくなくて、日本人ぽい顔していて、 担当の小児科医ではなく夜間病院に連れて行くと、受付やナースやドクターがいぶかしがることがあるんですよ。

ハンガリー独特の古い名前なのに日本人ぽい顔つきで、付き添う私はハンガリー人ではなく、外国人(日本人)ですしね。

ーF:いや、とっても可愛いですよ。って、お会いしていませんが映像を拝見したので。海外、それも日本から遠く離れた中欧のハンガリーで、シングルマザーとして翻訳業で生計を立てられ、育児も家事もすべて1人でこなされ、戸田さんご自身しか分からないことですが、でも、想像するだけで大変だなあと。

戸田さん:いや、周りの方が思うより、私本人はそこまで大変だって実感していないかもしれません。

ハンガリーのありがたいところは子育てに寛大だし、事実とても子育てしやすい社会だから(周りが思うほど、大変だと感じないのかもしれませんね)。

ーF:同意です。私も息子が2人いますが、そうですね、ベビーカーをバスに乗せようとする時は、周りの乗客の方が必ずといっていいほど、助けてくれますし、席もすぐに譲ってくれたり、子どもと、そして子連れのお母さんにはだいたい皆さん、親切ですよね。

戸田さん:それはホントに、凄く助かっている部分だなと思います。病院の診察代は無料ですしね。

ーF:Soma(ショマ)くんと、Zétény(ゼーテーニ)くんは、(性格など)どんなお子さんなんですか?

戸田さん:Soma(ショマ)は今、14歳ですが、彼はもう音楽とゲーム、この2つが大好きですね。

Zétény(ゼーテーニ)は、お兄ちゃんの後を追っているようなところがありますが、お兄ちゃんより好奇心が強いです。

ああ、マインクラフトが大好きだから、マインクラフトって英語じゃないですか。

だから、彼は英語も話せるんですよね。

2015-09-01 7-20-12

今年9月の始業式の時に撮影された、Soma(ショマ)くんと、Zétény(ゼーテーニ)くんのスナップ

 

ーF:お子さんたちとは普段、何語で会話されているんですか?

戸田さん:私は日本語だけを話すようにしていますが、私のボテボテの関西弁が合わないのか、2人の間ではハンガリー語のみで、日本語は簡単なことしか話せません。

幸い、二人とも英語が堪能なので、日本語で通じなければ英語に頼ることができますが、私自身、もっとハンガリー語を身につけなければいけないなあと。

子ども達が大人になるにつれてその想いは強くなっていますけど、なかなか…ハンガリー語は難しいですね。

ーF:同感です。勉強してもすぐに忘れてしまいます(苦笑)。戸田さんのこれまでの人生を今日こうして改めてお伺いして、その道のりは平坦とはほど遠く、困難なことが多々おありだったんですね。

戸田さん:国際離婚やZétény(ゼーテーニ)の父親のこと、いろんな困難がありましたけど、自分で決めたことですからね。。

仕事も育児もすべて1人でなんとかやってきたわけですが、そういった今までの経験から思うところがありまして、実は2007年にベビーシッターサイトを立ち上げたんですよ。

 

戸田さんが運営されるベビーシッター登録、利用サイト  sitters.hu

 

ーF:外国語(ハンガリー語以外)を話せるベビーシッターを見つけられるサイト、ということですか?

戸田さん:はい、私自身、仕事が多忙な時に子どもたちの面倒を見て欲しいと頼れる身内はいませんし、私みたいなシングルマザーの人にも利用できるような、ベビーシッターサービスがあれば有り難いと思い、サイトを立ち上げたんです。

私自身は運営面で結局、忙しくなってしまいましたが(苦笑)。

現在、42言語もの、さまざまな国の出身者の方々が登録してくだっています。

ーF:Sitters.huに掲載されているベビーシッターさんの両金相場は、だいたい1時間、おいくらぐらいなんですか?

戸田さん:シッター代は登録者のベビーシッターさんとベビーシッターを依頼したい保護者の方、双方で決めていただくものなので、このサイトは個人のベビーシッターと利用者を結びつけるマッチングサイトみたいなものですよね。

だから、やっぱり民間会社に依頼するよりはベビーシッター代は安いかと思います。

ーF:そうなんですか、うちも2人、幼い息子がいますので、とっても気になるサービスです。

戸田さん:Sitters.huでは、英会話が話せるベビーシッターさんが大勢登録されていますよ。

ここはハンガリーですから、基本ベビーシッターさんはもちろんハンガリー語ですよね。

でも、日本人をはじめ、他のヨーロッパの国々から駐在されている方々など、特に首都ブダペストには(ハンガリー人にとって)外国人が大勢暮らしていますから、英会話ができるベビーシッターに頼みたいママさんが多いわけです。

ーF:英会話ができるシッターさんって少なそうだから、普通のシッター会社に頼むと、それは高額なサービスになりそうですよね。

戸田さん:そうですよね。

だから、利用者個人とベビーシッター個人双方の思惑が一致するような、本当の意味で需要と供給が成り立つマッチングサイトがあればいいなと。

私自身、1人で息子達を育てていくうえで経験したことや感じた想いが、sittersというサイトを立ち上げたきっかけなんです。

©FinoMagazin / 戸田英子さん(Toda Eiko)

©FinoMagazin / 戸田英子さん(Toda Eiko)

sittersには現在、英会話ができる個人のベビーシッターが大勢登録していて利用者も増えていて、ああ、サービスの運用を始めて良かったなぁと。

現在までずっとボランティア状態でこのサイトを運営しているんですが、登録者と利用者数が拡大してかなり発展してきているので、仲介者として作業が増えていますし、これからどのように運営すべきものなのか、検討しているところでした。

ーF:戸田さんは翻訳業と家事、育児、それも2人の息子さん達の育児もすべてお一人でされて、もの凄くご多忙な毎日なのに、ベビーシッターサイトまでボランティアで…。2008年からということは、下の息子さんの年齢と同じくらい長い年月、運営されていたんですね。いや、もう今日は、戸田さんのような方にお会いする事ができて心から嬉しいです。尊敬します。

戸田さん:なんか照れますけど、そんな風に言っていただいて、ありがとうございます。

ーF:本日、戸田さんに初めてお会いしてインタビューさせていただき、改めてパワフルな女性だなと。

その潔さ、行動力は同性から見てもカッコいいです。

どんなトラブルがあっても楽な方に決して逃げず、戸田さんはご自身で潔く決断されて行動され、人生を切り開いていかれているなと、そこがお聞きしていて良い意味で『男前な女性』だと思いました。

元ご主人や二番目の方とのエピソードでも、普通だったら相手を恨んで、嘆いてそこで立ち止まってしまいそうなのに、戸田さんはさらにご自身でまたそのハードルを上げて、決して後退することなく、前へ前へ進んでいらっしゃるところが素晴らしいです。

戸田さん:いやあ、お恥ずかしいですし、何も自慢になりませんから。

私の人生は周りの人より困難の量は多いかもしれませんが、海外で暮らすことを決めたのも自分自身ですし、幼い頃、大事な妹を病気で亡くしているので、彼女の分も与えられた時間を思いっきり生きたいという想いは強いです。

与えられた人生の時間を、やりたいことをやらずに後悔するより、やって後悔した方がまだいいとは思います。

ーF:最愛の妹さんの分まで、人生を精一杯、生きていらっしゃるんですね。

戸田さん:今日はこんな私の話で良かったのか分かりませんが、現在、悩みや困難に直面されている方がいましたら、私のような人生でも、諦めなければなんとか乗り越えられるものですし、今日取材していただいた内容が、そういった方々の気持ちに少しでもお役に立てればいいなと思います。

ーF:今日、戸田さんご自身のお話を深くお聞きすることができ、私自身、大変勉強になりました。翻訳業に家事育児、そしてベビーシッターサイトの運営と、とてもご多忙な中、大変貴重なお時間をいただくことができ感謝いたします。ありがとうございました。フィノマガジンとしても、戸田さんとご家族、そして戸田さんがライフワークとされているsittersの活動も、この先もずっと、心から応援させていただきたいと思います。

戸田さん:そんな風に言っていただけて嬉しいです。

こちらこそ、今日は本当にありがとうございました。

 


 

ハンガリーの首都ブダペストで2人の息子さんと暮らす翻訳家の戸田英子さん。

(先のご主人の母国である)ハンガリーに移住されてからのご苦労など、まさに波瀾万丈と言える戸田さんの人生ですが、どんなに逆境に置かれても決して諦めず、ボランティア精神にあふれ、ピンチをチャンスに変えていくその姿には同性から見ても潔くハンサムウーマンだと感じました。

フィノマガジンでは引き続き、ハンガリーで奮闘、ご活躍される素敵な日本人の方々をご紹介していきたいと思います。


Interview:英語翻訳者/主宰 戸田英子さん(Toda Eiko)

取材・撮影・文…前川英子

Interview conducted and written by Maekawa Hideko(FinoMagazin)


author-avatar

ブダペスト在住ワイン(とインテリア)コラムニスト。フィノマガジン主宰。ワインアドバイザー(Wine & Spirits Education Trust認定Higher Certificate)。現在はオーストリアのWSETでDiplomaコースに通い、MWの夢をいまだ捨てきれず勉強継続中。大手食品メーカー、ワインインポーターの社員として勤務後、広告業界へ。元博報堂グループ(広告代理店)コピーライター、ディレクター(AD & WEB)、プロモーション・プランナー。現在は出版社や雑誌社をはじめ、さまざまな媒体で執筆業を中心に活動。◎受賞歴: J-wave主催Webビジネス開業支援コンテスト特別賞受賞(企画書制作部門)◎メディア出演歴:湘南ビーチFM(ラジオ局)“ワインのお話”メインレギュラー(約2年)。2016年: amebaTV、abemaNews、ハンガリーのネイル製品ブランドMoyra(モイラ)の日本部門【Moyra Japan】代表。

No Replies to "翻訳、育児、ライフワーク。人生に言い訳しないハンサムウーマン、戸田英子さんインタビュー"