日本人に受け継がれてきたOMOTENASHI(おもてなし)の心とは?


「お・も・て・な・し」ブームが去った言葉でも、忘れないでいたい日本人の心

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

日本庭園でお花を愛でる、おもてなし

2013年9月に、滝川クリステルさんが東京オリンピックを誘致する際、スピーチの中で言われた「お・も・て・な・し」。

強烈なインパクトでジェスチャーとともにこの言葉を真似る方がたくさん。
その年の流行語大賞に輝いたのは周知の通りです。

そのスピーチでは、おもてなしの精神が先祖代々受け継がれ、現代の日本文化に深く根付いているとも言われていました。
東京オリンピック開催まで、あと4年半ほど。

最近、すっかり聞かなくなったこの「お・も・て・な・し」という言葉。

ブームが去った今、その「おもてなし」が言葉だけではなく、実際に海外の方々へ実感していただけるかどうが、私たち日本人ひとりひとりが取り組む課題なのではないかなと、ふとそう思い先祖代々受け継がれきた日本のおもてなしの心とはいったいどういうことなのかな?と、ちょっと気になり調べてみました。

人の振る舞いから伝わる、おもてなしの心

omotenashi4 (1)

心に響く鐘の音で、おもてなし

 

広辞苑より、『おもてなし』は漢字で書くと「モノ」を「成し遂げる」、「持て成し」とのこと。

とりなし、とりつくろい、たしなみ、ふるまい、態度、取り扱い、待遇など。
相手に対する目に見えない思いやりの心、気遣いの心、それが目に見えるモノ、言葉、振る舞いにあらわれている様をいうのでしょうか。

心地良いひとときを過ごしてもらいたい、喜んでもらいたいという、純粋な「心」と解釈できるかもしれません。

対価を払って受け取る「おもてなし」と無償の「おもてなし」

対価と比例して、「おもてなし」の内容も高級になり、言葉遣いや所作、その空間にあるインテリアや飾りつけなど、どこをとっても非の打ち所が無く圧倒されます。

しかし高級店、有名店ほどではないけれど、気遣いや心地よさを感じる体験は身近にもたくさん。

ごくごく普通の店舗でも、そこで働く店員さんの人となりがあらわれて心地よいサービスが受けられるときもあります。
残念なことに、その心遣いに対する対価は商品にほとんど上乗せはされてはいません。あくまでも自主的な立ち振る舞いです。

「付加価値」にチップとして対価を払う国にとっては、幾分「損なこと」と感じるかもしれませんね。

また、どこの街を歩いても、必ず手入れがされている花壇に可憐な花が咲き、季節ごとに目を楽しませ、そのほとんどがボランティアや住民の方々が慈しみ育て、ただただ人を喜ばせたいと、その心に応えるように綺麗な花が咲き誇り、日本はまるで花の国のよう。

おもてなしの原点とは?

omotenashi3

やっぱり海外の方に1度は試していただきたい回っていないお寿司屋さんで、おもてなし

 

omotenashi2

ティータイムで楽しい会話がはずむ、おもてなし

 

おもてなしを英語にするとホスピタリティ(hospitality)。

日本に限らず、どの国を訪れてもこのホスピタリティを受けることはできます。「先祖代々受け継がれてきた日本のおもてなし」とは、いったいどういったものなのでしょう?

安土桃山時代、千利休は、当時一部の身分でしか嗜むことしかできなかったお茶を、一般庶民にも楽しめるようにしたと言われています。

高価な茶器は手が出せないため身近なもので代用し、形式よりも、おもてなしの心、個性を大切にしたとのこと。お茶の世界に身分はなく、茶室に入れば誰もが平等と今ではあたりまえのことでも、当時としては庶民にとって画期的なことだったと思います。

その後、利休の茶道は江戸時代にさまざまな人に、さまざまな形で普及していきました。受け継がれてきた日本人のおもてなしの心の原点は、千利休だったのかもしれませんね。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

にゃんこがくつろぐ場所に、タオルをひいておもてなし?

 

他の国にはない、日本流、そして自分流のおもてなし

見返りを求めない無償というと、自己犠牲と勘違いされそうですが、人を喜ばせたいという思いや言動が相手に伝わり、そして心から喜んでいる姿を見て、また自分も喜び励まされていくんだと思います。

自分らしく無理せず、どうしたら相手に喜んでもらえるのかなと、日々自分なりに考えて過ごすことは案外楽しいもの。

もちろん受け手の感じ方もあるので、毎回こちらの思惑通りにはいくとは限りませんが。

きっと10人いれば、10人それぞれのおもてなしの「心」があるのでしょう。形式にとらわれない自分流のおもてなしは、各自それぞれが、まだまだ歩みの途中。

これからどんどん進化して花開いていくのだと思います。

お一人お一人が自分らしいおもてなしを成就できますように。


ALL Photo by Hiromi 大海

 


author-avatar

神奈川在住、子供なしです。主人とうさぎと一緒に暮らしています。最近やたらと健康食にこだわりが。 10年かけて少しずつ太って気がついたときには・・・・。ファスティング・断食で10数キロ減量に成功。 なぜか日本に目覚め、日本文化、日本語、日本食を独学で勉強中です。

No Replies to "日本人に受け継がれてきたOMOTENASHI(おもてなし)の心とは?"