ハンガリーのオシャレでかわいい民族衣装 Fashionable Hungarian Folk Costumes


世界にはとても可愛い民族衣装がたくさんありますね。

日本の『着物 KIMONO 』は、ハンガリーでも大人気の民族衣装なのですが、フィノマガジン読者の皆様はハンガリーの民族衣装をご覧になったことがあるでしょうか。

おそらくご存知ない方も多いはず。

今回は、日本ではまだまだ知られていない、ハンガリーのとても可愛い女性の民族衣装をご紹介します!!

©2016FinoMagazin ユネスコ無形文化遺産に登録されたハンガリーのマチョー刺繍が美しい衣装

©2016FinoMagazin ユネスコ無形文化遺産に登録されたハンガリーのマチョー刺繍が美しい衣装

 


民族博物館で発見!! 一度は着てみたいハンガリーの民族衣装

2015年11月24日掲載「ヨーロッパの小国ハンガリーが世界に誇る刺繍アート」では、世界中の手芸ファンに愛されるカロチャ刺繍やユネスコの無形文化遺産に登録されたマチョー刺繍について取り上げました。

日本でも各地方によって様々な着物があるように、ハンガリーでもカロチャやマチョーをはじめ、ユニークな文化が詰まった、その地域ならではの美しい民族衣装があるんです。

そんなハンガリーの文化がいっぱい詰まった民族衣装をフィノマガジン読者の皆様に、どど~んとご紹介しようと筆者がやってきたは、ハンガリーの首都ブダペストにある民族博物館 ( Néprajzi Múzeum ) !!

©2016FinoMagazin民族博物館 ( Néprajzi Múzeum )

©2016FinoMagazin民族博物館 ( Néprajzi Múzeum )

上写真の中にあるお城のような重厚な建物が、ブダペストにあるヨーロッパで有数の民族博物館です。

館内も外観に負けず劣らずかなり豪華。

©2016FinoMagazin 民族博物館内観

©2016FinoMagazin 民族博物館内観

中に入ると思わず「わぁ~」とため息をついてしまうほど、まるで宮殿のような美しさ。

民族博物館内には、民族衣装だけでなくハンガリーの伝統的な陶器や民芸品など、民族学的にも貴重な20万点以上ものコレクションが保管されています。

では、これからフィノマガジン読者の皆様を民族衣装の展示室へお連れします♪

 


日曜日はオシャレDAY!?豪華に着飾るトルナのファッション

©2016FinoMagazin

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上写真の人形が着ている衣装は、ドナウ川西岸に位置する Tolna megye ( トルナ メジェ ) の中にある Sárköz  ( シャールコズ ) と呼ばれる地域の Sárközi népviselet ( シャールコジィの民族衣装 )です。

※megye (メジェ) は日本でいうところの県を意味します。

Sárköz  ( シャールコズ )  の民芸品は、非常に豪華であることが特徴的と言われており、民族衣装のデザインも彩り鮮やかです。

実はこの豪華な民族衣装が生まれた背景には、 19 世紀から 20 世紀初頭の Sárköz  ( シャールコズ ) の経済事情が関係していたことがわかりました!!

Sárköz ( シャールコズ ) は水が豊かで、農業が盛んであった地域。

特に19世紀頃、農業で成功したSárköz (シャールコズ) は経済が豊かになり、それにともない人々のファッションも大きく変化したのだとか。

特に女性の髪飾り ( parittyafőkötő : パリッチャフークトゥー ) は、白糸でほどこされていた刺繍から、鳥や星、花をモチーフにしたカラフルなデザインへと変化していきました。

農業が中心だったこの地域では、毎日写真のような民族衣装を着ていたわけではなく、毎週日曜日に教会へいく際、女性たちはこぞってゴージャスなオシャレを楽しんでいたそうです。

きっと当時の日曜日の朝は、豪華な民族衣装を身にまとったたくさんの美しい女性たちが、街中を歩いていたんでしょうね♪

 


スパンコールは欠かせないショカツスタイル!!

©2016FinoMagazin

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上写真は、現在のクロアチア東部、セルビア北部、ハンガリー南部にあたる Baranya megye  ( バラニャ メジェ ) で 20 世紀初頭に住んでいた Sokac  ( ショカツ ) と呼ばれる民族の若い女性が着ていた衣装です。

先ほどご紹介した Sárköz  ( シャールコズ ) の民族衣装とは雰囲気が変わり、東欧ヨーロッパの文化の影響を受けた民族衣装。

ブラウスやスカートは、スパンコールで装飾されていて、とっても華やかで可愛いですね♪

 


マルトシ女子は袖にもこだわるオシャレさん

©2016FinoMagazin

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ブダペストがある Pest megye  ( ペシュトメジェ ) の北部にある Komárom megye  ( コマーロム メジェ )は、かつて Martosi  ( マルトシ ) 呼ばれる地域  ( 現在のスロヴァキア )  がありました。

上写真は、Martosi  ( マルトシ ) の若い既婚女性が着ていた民族衣装です。

 

写真では見えづらいのですが、この地方では、女性が髪を束ねている髪飾りで年齢層がわかるようになっています。

若い女性は、赤い髪飾り。

そして年齢が上がるにつれて、青、緑、黒と髪飾りを変えていたそうです。

 

こちらの民族衣装の特徴は、ちょうちん袖と袖口にある可愛い刺繍。

そしてスカーフを胸の前でクロスさせたデザイン。

個性的なスカーフの使い方も袖のデザインもキュートですね♪

 


 冬はスカート15枚重ね着する民族衣装!?

©2016FinoMagazin

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先ほどの Komárom megye  ( コマーロム メジェ ) の東に位置する Nógrád megye  ( ノーグラード メジェ ) にはハンガリーの観光地としても有名なユネスコの文化遺産である Hollókő  ( ホッロークー ) という美しい村もあります。

©2016FinoMagazin

©2016FinoMagazin ユネスコの世界文化遺産 Hollókő (ホッロークー)

上写真の中の衣装は、Palóc  ( パローツ ) という地域の 1870 年代のもの。

繊細で美しい刺繍が背中にまでほどこされています。

特に未婚の女性がつける、カラフルなリボンでまとめられた髪は Palóc  ( パローツ ) の民族衣装の特徴です。

 

そして、ハンガリー北部にあるPalóc (パローツ)では、冬に教会へ行く際に、女性はスカートを 12 ~ 15 枚重ね着するのだとか。

教会からお家が遠い女性は、きっと冬の寒さと衣装の重さで大変だったでしょうね。

 

 

ヨーロッパの小さな国ハンガリーといえども、民族衣装は多種多様。

民族衣装を探っていくと、ハンガリーの地域事情や生活文化が見えてきますね。

次回は、ハンガリーが誇る伝統刺繍を受け継ぐカロチャとマチョーの地域を中心に、引き続き、民族博物館巡りをしていきますので、お楽しみに♪

 

民族博物館 Néprajzi Múzeum
住所 1055 Budapest, Kossuth Lajos tér 12.
開館時間 10時~18時 ( 月曜日休館 )
入場料 大人1000 HUF ( 特別展示 1400HUF ) / 26歳以下の学生 500 HUF ( 特別展示 700HUF )
写真撮影料 300 HUF
サービス ホールやいくつかの部屋はパーティーやコンサート、会議などのイベント会場として使用可

取材・写真・文 / 武田友里  ( Takeda Yuri )


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大阪生まれの大阪育ち。神戸大学で人間行動学を専攻。中学校・高等学校1種免許(保健体育)、小学校専修免許状を所持し、子どものスポーツ教育に従事。その後、ハンガリーへ渡りブダペスト メトロポリタン大学大学院でメディアコミュニケーション学を学ぶ。現在もブダペスト在住。FinoMagazinライターの傍ら、ロケーションコーディネーター、ウエディングフォトプランナーとしても活動中。ハンガリー情報はお任せあれ。英語、ドイツ語もOK!! 日本拳法で全国制覇の経験もあり、心身の強さには自信アリ。知力・体力を磨いて、世界の現場から日本の教育にアイデアを届けることをモットーに、様々な分野で執筆に励む。

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