ウィークエンドフラワーで、花のある生活を、人生を!


皆様はバレンタインデー、いかがお過ごしでしたでしょうか?
前回、“フラワーバレンタイン”の活動について小川さんにお話をお伺いしましたが、今回はその2回目。
花のある暮らしを提案する『ウィークエンドフラワー』という新しいライフスタイル企画について、小川さんに引き続き、お話をお伺いしました。

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出典:「WEEKEND FLOWER」公式サイト

小川典子さんProfile
早稲田大学卒業後、㈱ワコール、キリンビール㈱(キリンアグリバイオ㈱、小岩井乳業㈱に出向)にて20年に渡りマーケティング業務に従事。23才の時から、会社勤めの傍らプライベートの時間をすべて花修行に励み、パラレルキャリアでフラワーアレンジ教室、ブライダルフラワー制作、花の頒布会や産直バラのネット販売などの花の仕事を始める。2010年よりフラワーバレンタイン推進委員会ワーキングチームリーダーを務め、2012年にキリンビール㈱を退社、フラワーシーンプロデューサーとして独立。2014年夏、フラワーバレンタイン推進委員会が一般社団法人花の国日本協議会に法人化し、それにともない協議会の専属となり現在に至る。

 

実は、女性の花離れが進んでいる?!

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出典:「レシピブログ」くらしのアンテナコーナー「WEEKEND FLOWER」

Q.女性の花離れがあると伺ったのですが…原因はどういったことだと思われますか?


大人になって花のある暮らしをしている方のお話を聞くと、子供時代の経験の影響が大きいことがわかっています。
ご家庭に常に花がある生活、お客様が来るときには花を飾ったり、お正月や雛祭りなどの歳時に母親が花を飾っている姿を見て育っている人は「大人になり自分も同じように花を飾っています」という方が多いのです。
現在の女性の花離れには仕事と家庭の両立の問題などいろいろな理由があると思いますが、一つはそうした子供時代の経験がないことが考えられます。

戦後、日本の高度経済成長期に置いてきてしまった習慣、文化なのかなという気もしますが、歴史を紐解くと江戸時代の日本は世界で最も花文化が栄えていた国なのです。
武家から庶民まで園芸を楽しんでいました。
その後、明治、大正、昭和の戦争を経ていけばな文化にも浮き沈みがあったという経緯もあります。

かつては花嫁修業の一環としていけばなを習うのが当たり前でしたが、今はそうした慣習もありません。
このように、花をいける作法を学ぶ機会もなく花を身近に飾る体験がない上に、住環境の変化でマンションには床の間がなかったり玄関に花を飾るスペースがなかったりと花の居場所がありません。
そういった住環境の変化も拍車をかけているのではないかなと思います。


花のある暮らし提案「ウィークエンドフラワー」

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出典:「FIGARO jp」公式サイト連載コラム「Weekend Flower 花のある素敵な週末」

Q.今後、お花を生活の中に取り入れるにはどうしたらいいでしょうか?


花屋さんがちゃんと発信していくこと、お客様に提案をしていくことが大事になってくると思います。
昨秋からスタートしました「WEEKEND FLOWER(ウィークエンドフラワー)」というプロモーションは、“花と素敵な週末を。”というコンセプトのライフスタイル提案になります。
週末、食卓に花を飾ることによって家族とのコミュニケーションが増えたり、1週間がんばった自分へのご褒美として癒しのひとときを楽しんだり、といった週末の過ごし方のご提案を通じて、花のある暮らしを習慣化する“きっかけ作り”をしたいとの想いで取り組み始めました。

私からの発信としては、雑誌『FIGARO』公式サイト内の連載コラムと、日本最大級のお料理ブログポータルサイト『レシピブログ』内で情報発信をしています。
季節の花を週末に楽しむライフスタイルをいかに簡単に少しのお花でも素敵に見せるか、暮らしの中で現実的に花を楽しむ方法をご提案しています。


Q.生活の中にお花が浸透している国はどこですか?


オランダですね。
オランダに行ってびっくりするのは窓にカーテンがないお宅が多いのです。
もちろん外から丸見え!ですが、外から見られても美しいように窓辺を花で飾ったり室内のインテリアを素敵にしたり毎週金曜日には家に花を買って帰るというのが習慣化しているようです。
日本より緯度が高く冬が長い、秋ごろから日照時間が少ないので、気分的に抑うつした感じになりがちだそうで、せめて部屋の中は明るくしようということで華やかな色の花を飾るというのが伝統的にあるようです。

友人宅へお邪魔するときには花を持っていくのが当たり前、人々のコミュニケーションの中にも花が浸透していますので生活に浸透しているという点ではオランダが一番だと思います。
そしてイギリスやフランスはもちろん、昨夏初めて行ったオーストラリアも想像以上に花のある暮らしを楽しんでいる国でした。


日本の花のクオリティは世界一!

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出典:「WEEKEND FLOWER」展開店舗の様子

Q.日本のお花の生産はどれくらいですか?


実は日本は花の生産量が多い国、そして花のクオリティは世界一です。
野菜も然りですが日本の消費者は求めるレベルが他の国よりも高いようで、生産者も消費者に鍛えられていますので、花のクオリティもトップクラスなのです。

日本は南北に長く、四季もあるので出回る花の種類も断然多いのです。
この国の自然環境や栽培技術には素晴らしいものがあるのに、そのことを多くの消費者が知らない、これは花業界の努力不足ですよね。
花屋さんに、花をもっと語ってほしいですね。
旬の花は何か、生産者がどんな思いでどんな工夫で栽培しているのか、もっと花の背景をきめ細かに発信していくことで、消費者の関心度があがっていくように思います。

スーパーの野菜などは、産地はもちろん生産者の顔までわかるようになっていますし、消費者もそうした情報を意識しています。
花は食べるものではないので関心はそこまでではないかもしれませんが、もし自分の生まれ故郷の花とわかったら断然親近感もわくと思います。
あ~この花が出てきたってことはもうこんな季節だな、買っていこうみたいな、人生や家族との幸せな記憶に花が紐づいていけるよう、私たちも工夫して発信していきたいと思っています。


食育ならぬ花育、ウィークエンドフラワーは究極の花育

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出典:「WEEKEND FLOWER」公式facebook


Q.花育とは何ですか?


子供たちが花に触れる機会を増やすことは大事なことだと思います。
最近は学校と一緒に「花育」に取り組んでいる花屋さんや生産者さんも増え、子供たちが学校の授業の中で花をいける体験をする機会が増えているのですよ。
そんな中で、私は個人的に「ウィークエンドフラワー」は究極の花育だと思っています。

ご家庭に常に花がある、パパがママに花を贈っている様子などを見て育った子供たちが、大人になって花ってやっぱり良いよねって思うことがすごく大事だと思います。
ご家庭で花があれば、自然と子供たちが関心を持って優しい情緒が育まれ、家庭内のコミュニケーションにも役立つと思います。
文化を創っていくということは、そんなに簡単なことではありません。
それに携わっている人たちがまずは真剣に取り組まないと。誰かが何かをやってくれるのを待っていたら何も変わらないと思いますので行動するのみですね。

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出典:「FIGARO jp」公式サイト連載コラム「Weekend Flower 花のある素敵な週末」

Q.小川さんにとって花の存在はなんですか?


「花は心」だと思うのです。
感謝の気持ちを伝える、自分や家族、大切な人の気持ちを慰めることも癒すこともあるだろうし一緒に喜ぶこともあるでしょう。
人生の中で、そうした心に寄り添う存在ではないかなと思います。
私自身も花に助けられてきました。

そんなに特別なことでなくても、例えば今の季節ならどこからからふと沈丁花の香りがしたら学生時代のほろ苦い別れを思い出したり。
人間の嗅覚は記憶に最も近いと言われますが、花の香りで想い出がフラッシュバックする、そんなご経験は誰しもあるのではないでしょうか。
そういう感性や想い出の集積が人生の豊かさではないかと思います。
日本には四季折々さまざまな花が咲きますので、そういった自然の息吹や恵みを感じながら生きていけたらいいなと思います。

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出典:『WEEKEND FLOWER』展開店舗の様子


インタビューを終えて

皆さんは花のある生活を送られていますか?
筆者が花の生活をしているのかというと残念ながら程遠いです。
理由は「忙しいから」、「余裕がない」といったところでしょうか。

食事をしないと生きてはいけませんが、花はなくても生きていける、そう思ってしまうところが心の貧しさなのかも知れません。
また日本の花が世界に誇るクォリティーがあるということも小川さんのお話をお聞きするまでは知りませんでした。

江戸時代は園芸文化が栄え、世界有数の園芸大国だったとのこと。
現代人よりも植物が身近にあり、その生活風景は多くの浮世絵に描かれています。
花を生活に取り入れることで、受け継がれてきたもの取り戻し江戸時代とはまた違う新たな文化が生み出されていくのだと思います。
何よりも誰かのお宅へお邪魔したとき、さりげなくお花を飾って迎えてくださったとなれば、やはり嬉しいものですよね。
花を生活に取り入れることは、自分のためでもあり、家族のため、訪れる友人をおもてなしするためでもある、そう気づくことができたインタビューでした。


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この記事は2016年当時のフィノマガジンライターが書きました。 Hiromi 神奈川在住、子供なしです。主人とうさぎと一緒に暮らしています。最近やたらと健康食にこだわりが。 10年かけて少しずつ太って気がついたときには・・・・。ファスティング・断食で10数キロ減量に成功。 なぜか日本に目覚め、日本文化、日本語、日本食を独学で勉強中です。

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