観て良し、登って良し♪ 世界に愛される富士山



人生に1度は挑戦したい富士山、読者の皆さまは登られたことがありますか?
皆さまもご存知のとおり2013年6月世界遺産に登録された富士山は日本のシンボルでもあり多くの人に愛される山。
富士山を語るとなると膨大な量になりますので、今回は富士登山と富士山を眺めるおすすめスポットをご紹介したいと思います。

登山として楽しむ富士山

f6

雪が舞う富士、山頂の風速はものすごいことに・・・


環境省では各登山道の8合目で登山者数調査を行っており、昨年2015年の登山者数は約23.4万人(平成27年夏期7月1日から9月14日)、外国人登山者も増えてきているとのことです。

そして、なんといっても富士登山の醍醐味はご来光、感動した!世界観が変わった!と言われる方が多いです。
このご来光、お鉢巡りはぜひ体験したいところですよね。
お鉢巡りとは富士山の火口を一周まわること、さらに急斜面を登るとそこは日本最高峰の「剣ヶ峰」、ここが標高約3,776mとなります。


5合目からの登山口は4つ

吉田口、須走口、富士宮口は山頂まで歩き慣れた方でも7~8時間前後、下りは5~6時間前後、御殿場口は山頂まで10時間前後、下りは4時間半前後です。
お鉢巡りをするならさらに追加で1~2時間。
この中でも吉田ルートの登山者が多く、売店、山小屋、救護所が他のルートに比べて整っているので初心者向き、ただし昨年の吉田ルートの登山者数は136,587人と最も多く混雑しています。

次いで富士宮ルートの57,912人、須走ルート24,005人、御殿場ルート15,713人です。
御殿場ルートは標高差が大きく山小屋も少く、富士宮ルートは山頂へは最短ですが急な岩場が多く両ルートは健脚者向き。
どのルートを登るかはしっかりと事前にスケジューリングする必要があります。

また、コースによっては登山道と下山道が別コースとなっていたり途中で下山コースが分岐する場合もあるので、どのルートで下山するのか注意が必要です。
特にツアーを組まれている方は集合場所が決められているので別のルートで下山してしまうと元の場所に戻るのにとても困難ですので帰りのルートもしっかり確認してくださいね。


夏季のマイカー規制

f1

葛飾北斎の富嶽三十六景 中でも有名な「神奈川沖浪裏」 画像:パブリックドメイン

夏季は混雑を避けるため車の規制がかかります。
規制対象の登山口は、吉田口、須走口、富士宮口、その年の規制期間も必ず確認し、各登山口の5合目まではシャトルバスで移動するので山麓の有料駐車場を事前に要チェック。


トイレのタイプは3つ

登山中にトイレに行かないようにと水分を摂らないのはとってもキケンです!
とはいえ、特に女性が一番気にするポイントはトイレですよね。
富士山の山小屋や公衆トイレは約21ヶ所設置してあり、浄化循環式、焼却式、バイオ式と3つのタイプ、浄化循環式と焼却式タイプはトイレットペーパーは専用のごみ箱へ入れるので注意が必要です。

また、富士スバルライン五合目公衆トイレは通年、それ以外は山小屋の営業時間に準じ、夜間に施錠されるところもありますので事前にトイレポイントは押さえてくださいね。


高山病を起こさないために

富士登山をするにあたって大事なことは天候に恵まれていることと体調が万全なこと。

筆者は数年前に富士登山に挑戦してみましたが、睡眠、水分不足でおまけに5合目で高度順応を十分にしなかったので6合目手前ですでに高山病にかかり、すぐに下山せざるを得ませんでした。
頭痛と吐き気、目が泳いでしまい立っていられないほど。
幸い大事に至ることはありませんでしたが、せっかく楽しいはずの登山を台無しにしないようきちんと体調は整えてくださいね。

高山病は酸素濃度が薄くなることで起こり、年齢や性別に関係なく富士山登山に慣れている方でもその日の体調によって発症するので油断は禁物です。
通常は5合目までバスや車で一気に行ってしまいますので、5合目で1~2時間ほど身体を慣らし、水分をしっかりと補給し自分のペースで深い呼吸を意識してゆっくり登っていきます。
ハイペースで登ってしまうと、それだけリスクが高くなり、もしも高山病になってしまったら早めに下山する勇気を。


服装

ハイヒールやビーチサンダルにTシャッツ、スーツ姿で登る人がいたとニュースに話題となったこともありますが、必ず登山用の服装・靴で登ってくださいね。
日差しがあっても山頂へ行くほど気温は下がり、風が吹いていればさらに寒く感じます(風速1mで体感温度で1℃下がると言われてます)。
厚手の服を多めに持っていくこと、晴れていても山の天気は変わりやすいので必ず雨具も必要です。
一式揃えるとなると金額も張るのでレンタルなどを借りるのも1つの方法ですよ。

しかし、できれば靴は自分に合ったもの推奨します。
履き慣れたものでないと靴ズレが起きやすく、登山そのものがきついので余計なハンディを背負わないよう靴下で調整するなど工夫してくださいね。

また山頂は風が強く体感温度が下がるので軽いダウンなどを1枚余計に、風を通さないウィンドブレーカーも持っていきたいところです。

白鳥が飛来する山中湖、その先には富士山が♪

f7

山中湖平野に飛来する白鳥たち 人間が近づいても逃げません。


雨・落雷

山の天気は非常に変わりやすいので気象情報のチェックは必須です。
7月下旬~8月上旬が比較的天候が安定、8月中旬以降は雷が発生しやすく午後に多いため、山小屋へは午前中には到着するのが理想です。

雨具は必ず持っていきましょう。


山小屋

5合目から8合目にある山小屋はすべてのルートの合計で約44施設、どのルートから登り何合目で宿泊するかは大いに悩むところです。

1泊2食付き、朝食のみ、夕食のみ、素泊まりとあります。
選ぶポイントは快適かどうかももちろん大事ですが、山頂に近いか遠いかも大きなポイントになります。


小銭

1回のトイレは100円~300円程、他に自動販売機のドリンクは400~500円です。
山小屋では基本両替はできません。


あればなお良い持ち物

・日焼け止め
富士山は標高が高いので、その分紫外線も強いです。
サングラスやつばのある帽子と合わせて日焼け止めのクリームがあるといいですよ。

・ヘッドライト
ご来光には夜中に山小屋を出るので必須のアイテムです。
登山道には鎖場があるので両手が使えるヘッドライトはとても便利。

・携帯トイレ
特にシーズン中は混雑しているので万が一に備えて。

・お菓子
飴やチョコレート、ゼリー飲料などを持参。
山小屋にもありますが料金は高め、登山中の甘いものはとても重宝します。

・ウェットティッシュ
水はとても貴重で山小屋では手を洗うのもままならずお風呂もありません。
そんなときウェットティッシュが重宝します。

・ごみ袋
ゴミはすべて持ち帰ります。


その他

・砂・砂利対策
富士山は遠くから見るのと違い、登ってみると砂礫ばかりで、砂埃も多いです。
風が吹く日中などは砂埃が舞うくらい。
そのためマスクやバンダナ、できればゴーグルがあるとなお楽な場合があります。
また登山道は砂地のため、下りで滑って足をくじくことも。
テーピングがあると安心です。
靴に石ころが入りやすいので、裾止めになるようなものやショートスパッツも履いていきたいところです。

・登山後の筋肉痛
登頂した知人曰く、下山のほうが大変で翌日は筋肉痛、一週間は疲れが取れなかった様子でした。
下山後のストレッチやマッサージなどは入念に、帰りに温泉に入り揉みほぐすのがベスト。


鑑賞用として楽しむ富士山

f3

現在のように高層ビルで遮られることはないので、この時代の富士山はなおさら偉大に見えたのではないでしょうか。 歌川広重初代 するかてふ 画像:国立国会図書館デジタルコレクション

日中の富士山は雲がかかり、特に夏は霞んでボヤけた富士山が多いのですが、綺麗な富士山を見るには朝がねらい目です。

朝焼け、夕焼けに染まる富士、夜には月夜と富士、春には桜と富士、新緑の5月や初夏は緑が映える富士、夏はひまわりや夜景と富士、秋には紅葉とコスモス、冬は雪化粧をまとった富士と一年中を通して四季折々の富士山が楽しめます。

今の時期なら芝桜を鑑賞しながらバックに富士山を眺められる施設もあります。


都内から眺める富士

晴れの日は都内からも富士山の山頂が見える時があります。
おススメはなんといってもスカイツリー・東京タワーの展望台から見る夕焼けの富士山です。

赤く染まった空に富士山のシルエットが浮かび、だんだんと空の色が藍色に変化、ポツポツと街の明かりが点き始め、キラキラとした都会の夜景が眼下に広がります。


ダイヤモンド富士


富士山の山頂にちょうど太陽が昇る、もしくは沈む瞬間に見られる光景はまるでダイヤモンドのように輝くと多くのカメラマンを魅了しています。

カメラ女子にもぜひこの神秘的な現象を撮っていただきたいです!

国土交通省関東地方整備局のサイトにはおおよそのダイヤモンド富士が観られる場所と日時を掲載しています。

時期は12月~5月にかけて、残念ながら茨城県、千葉県、埼玉県、東京都、神奈川県、山梨県と限られていて、中でも神奈川県、千葉県に多く集中しています。

あとは天候さえ恵まれていればシャッターチャンス♪めったにお目にかかれないので日時を確認してぜひぜひお近くのポイントまで足を運んでくださいね。


赤富士・紅富士

f2

葛飾北斎の富嶽三十六景「凱風快晴」、「神奈川沖浪裏」と同様、有名な1枚です。 画像:パブリックドメイン


浮世絵で有名な葛飾北斎の描いた赤富士は夏の早朝の富士、冬に雪の積もった富士山が朝焼けや夕焼けで紅に染まるのを紅富士と呼びます。

「凱風快晴」の「凱風」の意味は「南からやわらかに吹く風」「南からやわらかに吹く風」という意味だそうです。


星空からの夜明けのコーヒー、そして雲海からの朝日

f4

富士5合目(須走駐車場)から眺めた雲海から立ち昇る朝日


シーズンを終えマイカー規制がなくなる9月には、5合目の駐車場は夜間登山をする人の他に星空を観に集まる人も多く夜と言えどもいっぱいなときがあります。
飽きずに何時間でも星を眺められるから不思議です。

そのまま夜更かしし、雲海越しの朝日はとても感動的。
夜明け前の藍色の世界からだんだんと明るくなりうっすらと雲の合間に見える下界はファンタジーの世界、まるで天空の世界に来たみたい。
そして遠くに見える太陽がなんともすがすがしいんです!

富士山登山の自信がない方でも5合目までなら車で行けるので慣らすという意味では1度星空を眺めに行くというのはいかがですか?

下界が20℃あったとしても、5合目は肌寒く朝方は特に冷えます。

9月初旬、まだまだ気温は高く夏の軽装でいられる時期、車で5合目に向かうため上がっていくとだんだんとヒンヤリ車内も肌寒くなってきます。
フリースやセーターなどを1枚づつ重ね着しジーンズの上にもさらに厚手のトレッキングパンツを履き5合目に着いた頃には初冬のような服装に。
筆者が星空を眺めてるときはフリース毛布をさらに羽織りました。

頬はひんやり冷たい空気があたり、じっと立っていると体もだんだん冷えてきます。
温度はだいたい5℃、風が吹いていると体感温度はさらに下がります。
星空を観に行く際には十分な防寒着・防寒用具を揃えてくださいね。


温泉と富士

富士周辺では朝早くから入浴可能な温泉施設がいくつかあります。
特におススメは冬の時期。
土日祝日限定ですが12月~2月の時期、朝6時から温泉に入って朝焼けで赤くなった富士山を眺められるので贅沢な時間を過ごせますよ。

銭湯の壁に描かれた富士山も日本ならではのもの、それはそれで情緒があり良いのですが、ぜひ温泉に浸かりながらの本物の富士山も観てみてください。
これからの季節でも朝5時から朝風呂に入れる施設もあるので要チェック。


その他

f11

星空と逆さ富士 写真提供:AC


湖水の逆さ富士、日本平の茶畑越しの富士山、芝桜越しの富士山などがあり、筆者もまだ体験していないのですが、ぜひ観てみたいのが飛行機から臨む眼下の富士山です。
飛行機で旅行に出る際は事前に航路と席をチェックして空からの富士山をお楽しみください。


f10

上空から観る富士 写真提供:AC


富士を臨むとき、威風堂々としたその姿に何度勇気を与えてもらったでしょう。
振り返ってみたら、筆者の人生に常は富士の姿がありました。
毎日同じように見えて、1日たりとも同じ姿がないのが大自然の風景。
富士山の魅力はまだまだ語りつくせないものがありますが、次回は登頂した様子をお伝えできたらと思います。

参考サイト:
富士登山オフィシャルサイト
マイカー規制

記事/画像 hiromi 大海


author-avatar

この記事は2016年当時のフィノマガジンライターが書きました。 Hiromi 神奈川在住、子供なしです。主人とうさぎと一緒に暮らしています。最近やたらと健康食にこだわりが。 10年かけて少しずつ太って気がついたときには・・・・。ファスティング・断食で10数キロ減量に成功。 なぜか日本に目覚め、日本文化、日本語、日本食を独学で勉強中です。

No Replies to "観て良し、登って良し♪ 世界に愛される富士山"

    ArabicChinese (Simplified)DutchEnglishFrenchGermanHungarianItalianJapanesePortugueseRussianSpanish