ハンガリーで国際結婚 -婚姻までの手続きと式場準備-


Hasznos Információk 役立つ暮らしガイド 〜国際結婚手続き〜

昨年、日本中で一大ブームを巻き起こした NHK の朝の連続テレビ小説「マッサン」。
フィノマガジン読者の皆様も、このドラマを一度はご覧になったことがあるのではないでしょうか。

題名となった「マッサン」こと、ニッカウヰスキー創業者「竹鶴政孝」と、単身スコットランドから日本へ嫁いだスコットランド人の妻。
マッサンは当時では珍しく国際結婚だったニッカウヰスキー創業者夫婦の、波瀾万丈な人生を丁寧に描いた物語でした。

マッサンが生きた大正時代から見ると、グローバル化していく現代で、国際結婚は決して稀なことではなくなりましたよね。

しかし、この「国際結婚」に至るまで、「国際結婚」による相手の国への移住を認められるまで、これが今でも物凄く厄介なんです。

今回は、2016年にハンガリー現地で日本人妻になった筆者が、これから「ハンガリーでハンガリー人と結婚」されるご予定のある方にお役立ち情報、婚姻前の準備を質問形式でお届けします♪


1. ハンガリーでの滞在許可もしくはビザをお持ちですか?

©2016FinoMagazin

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日本国外での滞在に関しては、ハンガリーのみならず、国によって様々なルールがあります。
ハンガリーへ移住をされる前に知っておくべき知識を掲載しておりますので、渡洪前に必ずご確認ください。

一般的に3ヶ月以内でのハンガリーへの観光を目的とした旅行者は、シェンゲン協定※に基づきビザ申請をする必要はございません。

※シェンゲン協定とは、シェンゲン協定加盟国への入国の際、最初に入国した国で入国審査を受け、加盟国外へ出るときに出国審査を受けることを定めた加盟国間の合意のこと。
その間の移動はシェンゲン協定に基づき、加盟国内は審査なしで自由に行き来することができましたが、難民移民流入問題により、シェンゲン領域国での審査規定が厳しくなってきておりますので、ご注意ください。

この協定に基づき、婚姻前の準備でハンガリーへ移住された後 3 ヶ月間は、基本的に旅行者と同じ扱いになります。

ただし、全ての方が ハンガリーで3 ヶ月間の短期滞在が許されるわけではありません。

過去180日以内におけるシェンゲン領域国※での滞在日数は90日までという規定がありますので、ハンガリーで滞在可能な日数は、個々人の渡航経験により異なります。十分ご注意ください。

※シェンゲン領域(2013年7月現在、外務省報告)アイスランド,イタリア,エストニア,オーストリア,オランダ,ギリシャ,スイス,スウェーデン,スペイン,スロバキア,スロベニア,チェコ,デンマーク,ドイツ,ノルウェー,ハンガリー,フィンランド,フランス,ベルギー,ポーランド,ポルトガル,マルタ,ラトビア,リトアニア,ルクセンブルク,リヒテンシュタイン

ハンガリーでの就労ビザや学生ビザを既にお持ちの方は、婚姻前に特別な滞在許可手続き等をする必要はありません。
婚姻手続きの際は、現在お持ちのビザをご提示いただければ、スムーズに進みますので、ご安心を。
ハンガリー現地にて滞在許可申請をお考えの方は、まず、ハンガリー到着後すぐに、婚姻準備を進めましょう!!

では、滞在許可を得るために重要な婚姻前準備をご説明していきます。


2. 戸籍謄本はお手元にございますか?

©2016FinoMagazin

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なぜ、戸籍謄本が必要なのかといいますと、在ハンガリー日本国大使館にて「婚姻要件具備証明 ( click here )」を申請する際に、必ず提出を求められるからです。

婚姻要件具備証明を簡単に説明すると、「独身であり、かつ日本の法律上、婚姻の要件を満たしていること」そして「婚姻相手との氏名を記載して、日本国法上、その相手との婚姻に支障がないこと」を証明する書類ということになります。

ここで気をつけていただきたいのは、現在お持ちの戸籍謄本が発行日から 3 ヶ月以内のものかどうかという点です。

ハンガリーへ移住される際に、日本で戸籍謄本を発行されて、ご自身で原本をお持ちになるのが一番確実な方法ですが、発行日から 3 ヶ月を過ぎて、在ハンガリー日本国大使館に提出した場合は、再発行を求められますので、細心の注意を払ってください。

その他に、戸籍謄本と合わせて提示を求められるのが、パスポート。
ここで忘れがちになるのが、お相手に関する書類です。

婚姻要件具備証明は、ご自身とお相手とが婚姻することに問題ないかどうかを証明しなければなりませんので、もちろんお相手に関する情報も必要になります。

在ハンガリー日本国大使館へ行かれる際には、必ず「Családi állapot igazolás ( お相手が独身であることを証明する公文書 ) ※とお相手のパスポートもしくは ID カードを忘れずご持参ください。

Családi állapot igazolás には、お相手の母親の名前が記載されていますので、記載に間違いがないか要確認。

在ハンガリー日本国大使館にて、ハンガリー語で書かれた婚姻要件具備証明の発給時に、2,700 HUF (フォリント:ハンガリー通貨) を支払わなければなりませんので、現金も忘れずに用意しておきましょう。

申請から即日で発給されるので、書類不備がない限り、婚姻要件具備証明は1日で入手可能です。

 

【婚姻要件具備証明申請時の重要ポイント】
1.ご自身で在ハンガリー日本国大使館に来館し、申請
2.戸籍謄本を持参 ( 発行から 3 カ月以内のものに限る ) → 発給後に返却
3.ご自身の旅券とお相手の旅券または 身分証明書 ( 出生証明書も可 )
4.お相手のCsaládi állapot igazolás ( お相手が独身であることを証明する公文書 )
5.現金 2,700 HUF
6. 婚姻要件具備証明申請書 ( 来館時に用紙をもらい、記入して提出可 )
  ※在ハンガリー日本国大使館ホームページからダウンロードできます

 


3. 戸籍謄本はハンガリー語翻訳されましたか?

©2016FinoMagazin

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次のステップは、ハンガリー側での手続きです。

こちらの手続きは、Anyakönyvi hivatal ( 戸籍事務所 ) で行います
戸籍謄本が再び必要になるのですが、日本語で記載された戸籍謄本は受理されませんので、ご注意を !!
そのため、日本語の戸籍謄本を予めハンガリー語翻訳しておく必要があります。

しかし、戸籍謄本は誰が翻訳してもいいというわけではないんです。
指定された場所でハンガリー語翻訳された戸籍謄本のみ提出することが許されます。

戸籍謄本の発給は、多少の費用がかかりますので、先ほど在ハンガリー日本国大使館で返却されたものを翻訳事務所へ持っていかれる方も多いですが、翻訳には時間がかかりますので、ハンガリーに来られたらすぐに翻訳開始することをおすすめします。
翻訳後の戸籍謄本を受け取られた際に、必ず「名前のアルファベット表記に間違いがないか」を確認してください。

日本人の漢字で書かれた名前は、様々な読み方が可能ですので、表記に間違いがあることがございます。
そのため、受け取る側が注意して確認しなければなりません。
お名前の読み方が難しい場合は、翻訳依頼時に正しいアルファベット表記を伝えておく方が良いでしょう。

 

【婚姻手続き書類のハンガリー語翻訳事務所】
Hungarian Office for Translation and Attestation Ltd. 
Központi Ügyfélszolgálat ( カスタマーサービスセンター )
 住所:1062 Budapest, Bajza u. 52. Hungary
 電話: +36 1 428 9600
 FAX: +36 1 265 5064
 E-mail: budapest@offi.hu
HP:http://www.offi.hu/en

4. Anyakönyvi hivatal ( 戸籍事務所 )への持ち物はご存知ですか?

©2016FinoMagazin VI. Kerületi Anyakönyvi Hivatal ( オクトゴンにある戸籍事務所 )

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各区にある区役所のAnyakönyvi Hivatal ( 戸籍事務所 ) で、まず 婚姻に必要な書類を提出し、その提出書類全てがハンガリー側で受理されたことを証明する書類 ( 決議書 ) の申請をします。
こちらの書類は、シェンゲン領域内で90日を超える滞在に必要となる滞在許可申請に関わる、大切な書類です。

まずご用意いただくものは、「在ハンガリー日本国大使館で発給された婚姻要件具備証明」と「パスポート※」、「ハンガリー語に翻訳された戸籍謄本」。

※長期でハンガリーに滞在されている場合は、現在お持ちのビザと移民局で発給された住所カード( Accommodation reporting form for third country nationals ) もお持ちください。

そしてお相手の「パスポートもしくは身分証明書 ( ID カード ) 」と「Lakcím kártya ( 住所カード ) 」の提示が求められます。

 

混雑具合によって異なりますが、申請から決議書発行までの所要日数は、通常 1 カ月程度です。
こちらの書類が完成すると、戸籍事務所から電話がかかってきますが、1カ月半を過ぎても音沙汰がない場合は、待ち続けずに、状況確認のお問い合わせをされる方が良いでしょう。

 

【手続き上の必要書類】
1.  在ハンガリー日本国大使館により発給された婚姻要件具備証明
2.  パスポート
3.  ハンガリー語翻訳された戸籍謄本
4. お相手のパスポートもしくは身分証明書
5. お相手のLakcím kártya ( 住所カード )

※ビザをお持ちの方は、ビザならびに住所カード( Accommodation reporting form for third country nationals ) もお持ちください。

5. 入籍日はお決まりですか?

©2016FinoMagazin

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ハンガリーでは、入籍日を予めAnyakönyvi Hivatal ( 戸籍事務所 ) に告知しなければなりません。
理由は、入籍時に Anyakönyvvezető  ( 戸籍謄本を管理する役人 ) の立会いを必要とするからです。

簡単にいえば、入籍日は要予約ということになります!!

 

戸籍事務所から、書類受理の知らせが入り次第、お相手と再度、戸籍事務所へ行ってください。
ここで重要なのが、通訳が可能な方に同行してもらうこと!!
ご自身のハンガリー語レベルによっては、前手続きの時点で、通訳者必要なしと判断されることもあるようですが、基本的には通訳者が必須です。
通訳者には、婚姻前の手続きに関する重要事項をその場できちんと伝えましたという証人の役割もあります。
そのため、通訳者も「パスポートもしくは身分証明書 ( ID カード ) 」と「Lakcím kártya ( 住所カード ) 」を提示し、婚姻前手続き完了時に署名をしなければなりません。

※通訳者は、日本語を話せるご友人でも問題なし。( 英語がご堪能な方であれば、英語通訳でも可 )

ご自身の書類は、前手続きで受理されているので、今回は「パスポート」以外に特別な書類の提出は要求されませんが、「お相手の戸籍謄本」ならびに「パスポートもしくは身分証明書 ( ID カード) 」、「Lakcím kártya ( 住所カード ) 」が必要です。

※長期でハンガリーに滞在されている場合は、現在お持ちのビザと移民局で発給された住所カード( Accommodation reporting form for third country nationals ) もお持ちください。

前手続き後に発行された決議書、さらに、お相手と通訳者の書類に不備がないことが確認されると、その場で、入籍希望日を伝えて予約ができます。
ただし、予約は早い者勝ちで、ご希望の日時が必ずしも空いているというわけではありませんので、ご留意を。
予約が完了すると、ご自身とお相手のお名前、国籍、出生日、入籍予定日を記載した書類が発行されます。

この書類は、婚姻前に移民局で滞在許可申請をする場合、重要な書類になりますので、必ず保管してください。
滞在許可申請に必要な書類と戸籍事務所で発行された書類を移民局で提出すると、婚姻前の仮滞在許可証が発給されます。

【入籍日の予約で必要な書類】
1. 決議書 ( 戸籍事務所で発行されます )
2.ご自身のパスポート
3.お相手の戸籍謄本
4.お相手、通訳者のパスポートもしくは身分証明書とLakcím kártya ( 住所カード )
【婚姻前の滞在許可申請に必要な書類】
 1. 収入印紙 10,000 HUF
 2. ハンガリー語翻訳済みの戸籍謄本
 3. 戸籍事務所で発行された書類
 4. 保険加入証明書
 5.各銀行が発行する銀行口座残高証明書 ( 英語表記可 )
 6. 滞在場所の所有人を証明する書類 不動産登記コピー
 (Hiteles tulajdoni lap másolat)
 7. 家主との賃貸契約書
 8. 移民局が配布する住居登録申請書
 9. 移民局で申請時に渡される宣誓書 ※何のために滞在許可を必要とするのかを宣言する書類
注意:提出を要求される書類は、個人の状況や社会的立場により異なりますので、移民局へ行かれる前に、電話もしくはメールにてお問い合わせください。
移民局 ( The OFFICE OF IMMIGRATION AND NATIONALITY )
ホームページ:http://www.bmbah.hu/index.php?lang=en
コールセンター: +36 1 463 9292 
             ( 月-木 : 8.30-16.30, 金 : 8.30-14.00)
メール:  nef@bah.b-m.hu

入籍日当日は、パスポートをお忘れなく!!

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戸籍事務所で入籍日の予約できれば、あとはウエディングドレスを探したり、結婚パーティーの準備に励むのみです!!
ただし、入籍当日も絶対忘れてはならないものがあります。
それは、「パスポート」と「立会人」。

立会人」とは、入籍したことを証明するために、その場に立ち会い、婚姻届に署名をする人のことです。
新郎新婦ともに 1 名ずつ「立会人」を必要としますので、入籍日時が確定後、当日の立会人に同席をお願いしておくことも大事になります。

ご自身の「立会人」は通訳も可能な方にお願いするのがベスト!!
もちろん「立会人」と「通訳者」のお二人が同席することも許されております。
当日の入籍手続きは、30 分で完了です。

ハンガリー人と日本人とのカップルでは、宗教上の理由から、教会での挙式が難しいため、区役所が提供している式場で、入籍と同時に結婚式を挙げられる方が大半です。
ブダペスト市内の各区役所でも、様々な式場を設けています。

式場選びは区役所で

©FinoMagazin ブダペスト1区の区役所内にある式場

©FinoMagazin ブダペスト 1 区の区役所内にある式場

必ずしもご自身がお住まいの区の区役所で挙式しなければならないということはございません。

結婚式を挙げたい式場を管理する区役所の戸籍事務所で、婚姻までの手続きを行えば、お好きな式場で挙式ができるんですよ。
式場によって、部屋の雰囲気や収容人数、費用も違ってきますので、お相手と楽しんで式場選びをしてくださいね♪
下記のリンクは、ハンガリー語のみになりますが、各区をクリックしていただくと、各々の式場写真や費用など比較してご覧いただけますので、ぜひご活用ください。

フィノマガジンでは、引き続き、読者の皆様がハンガリー生活を楽しむための暮らしに役立つ情報をどんどん発信していきますので、ぜひご活用ください!!

式場選びに役立つサイト
http://www.menyegzolap.hu/anyakonyvi-hivatalok/

 

文・写真一部 / 武田友里 ( Takeda Yuri )


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この記事は2016年当時のフィノマガジンライターが書きました。

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