映画『ファブリックの女王』、マリメッコの魅力の秘密とは?


こんにちは、フリーアナウンサーの石田芳恵です。
雨の多い季節になり、お休みをお部屋で過ごす方も多いのではないでしょうか。

日照時間が少なく室内で過ごす時間の多い北欧では、魅力的なインテリアやテキスタイルが数多く制作され、その製品は日本でも大人気ですよね。
今回は、北欧テキスタルの代名詞とも言える「マリメッコ」の女性創業者、アルミ・ラティアを描いた映画のご紹介です。

 

創業65年。フィンランドで生まれ、世界中で愛されているマリメッコ

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画像出典元:「マリメッコ」オフィシャルサイト

 

日本ではもちろん、世界中で人気のマリメッコ。

一度見たら忘れらない可愛さのファブリックや、そのデザインがプリントされた食器、そしてお洋服は、カラフルで斬新です。
マリメッコ(女王)は「小さいMariちゃん」という意味ですが、「マリ(Mari)」をよく見えると、創業者の「アルミ(Armi)」の名前が隠れており、今も彼女の精神がブランドに生き続けています。

映画『ファブリックの女王』オフィシャル:予告編

映画を監督したヨールン・ドンネルは、実際に1967年から74年までマリメッコの役員を務めていました。

ブランドの内部事情をよく知っている監督のとった手法は、「劇中劇」というスタイル。
私たちは、舞台の演出家と、アルミ役の女優が、アルミの人生の解釈に奮闘している姿を観ながら、アルミの人生を知ることとなるのです。

 

私たちも共感できる、創業者アルミの人生

Armi elää! -elokuvan still-kuva / BUFO / kuvat Lasse Lecklin /

画像出典元:『ファブリックの女王』オフィシャルサイト

 

「マリメッコ」は、戦後まもない1951年に、フィンランドでひとりの39歳の女性によって誕生しました。
この映画を楽しむポイントは、成功者の物語として観るよりも、ひとりの女性の人生として観る、ということ。
ぜひ、「自分との共通点はどこか?」、「似ている先輩や上司はいるか?」と考えながらご覧になってください。

女性起業家のアルミは、天才的な経営者であったと同時に、私たちと同じように、悩み、イライラし、人を疑い、迷ったときには占い師の助言に頼るような女性でした。

では、なぜアルミが、世界に愛されるトップブランドを作り上げることができたのでしょうか?
それは、彼女の「好奇心の強さ」、「仲間を大切にする愛」、そして「困難に立ち向かう勇気」にありました。
これらが、アルミは他の人よりちょっと多めにもっていたようです。

特に、アメリカでブランドを紹介するアルミのスピーチは、素晴らしく魅力的です。
決して器用ではない彼女が、キラキラしながらブランドのコンセプトを語る姿は、マリメッコのデザインのようにカラフルでチャーミング。

彼女の人生は、私たちが力強く生きていくためのヒントがありそうですよ。

 

「どう生きるか?」。マリメッコは、ファブリックを通して、新しいライフスタイルを提案した

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画像出典元:『ファブリックの女王』オフィシャルサイト

 

アルミは当初、夫が買収したオイルプリントの会社で働き始め、その中で綿素材にプリントすることを思いつきます。
アルミは愛らしいファブリックをデザインしただけではありません。
彼女は、ファブリックがただの布で終わるのではなく、テーブルクロスにも洋服にも使える、工夫次第で生活を楽しめる、ということを提案したのです。

今でこそ、綿で作られた洋服は一般的ですが、当時はウールや絹、レースで仕立てられていました。
それだけに、綿の洋服は世間に驚きをもたらしたのです。
テーブルクロスやカーテンに使っている布を、洋服で使うこと自体が、とても新鮮だったようです。
ココ・シャネルが女性をコルセットから解放したように、アルミのファブリックは女性の生活や洋服の自由度をぐっと広げたのです。

マリメッコのコンセプトは、「シンプル・タイムレス・ユニセックス」。
マリメッコの生活用品や洋服は、使用するシチュエーションを問いかけています。
購入者に「マリメッコの商品でどう生活していきたいのか」と問い、自分のライフスタイルを構築していく知性を求めました。

「どう生きていきたいのか」、「なぜそれを選ぶのか」。
何気なく選び、当たり前のように私たちの身の回りにあったインテリアや生活用品、洋服を、アルミは「頭を使って選ぶ」きっかけを作ったのです。

 

全国で「マリメッコ展」も開催予定

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画像出典元:「マリメッコ展」オフィシャルサイト

 

今年はマリメッコの展覧会「マリメッコ展—デザイン、ファブリック、ライフスタイル」が全国で巡回展示されます(現在は島根県立石見美術館で開催中)。
今年は、映画とともに、マリメッコの世界、創業者アルミの世界を広く深く楽しめそうですよ。

『ファブリックの女王』は、映画の中でずっと私たちに問いかけています。
「どう生きていきたいのか」、「なぜ、それを選ぶのか」。

人生は選択の連続です。

皆さん、映画で素晴らしい人生を!

 

【映画情報】
『ファブリックの女王』(原題 『Armi elaa!』)
監督:ヨールン・ドンネル
出演:ミンナ・ハープキュラ ラウラ・ビルン
公開:フィンランド(2015年)日本(2016年)
時間:85分
オフィシャルサイト:http://q-fabric.com


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