この夏、観たい邦画!『サマータイムマシン・ブルース』



こんにちは、フリーアナウンサーの石田芳恵です。

日本では、日に日に日差しが強くなってきました。
この眩しい日差しや、セミの鳴き声など、まさに夏休み直前の空気感。
おとなになってもこのワクワク感は忘れられないものです。

そこで、夏休み直前のこの時期、「この夏、観たい邦画!」をセレクトしてみました。
日本の夏を描いている名作はたくさんありますが、今回は、家族やお友達と一緒に、おとなもこどももワイワイと楽しめる映画、『サマータイムマシン・ブルース』(2005年公開)のご紹介です。

 

バック・トゥ・ザ・「昨日」!!!タイムマシンのムダ使い

image

(c)2005 ROBOT/ショウゲート/博報堂DYメディアパートナーズ/IMAGICA

舞台は、ある地方大学の夏休み。
「SF研究会」の部室のクーラーのリモコンが壊れてしまいます。
あまりの部室の暑さに、グダグダになってしまう男子部員たちの前に、突如タイムマシンが現れました。
涼しさを取り戻そうと、男子部員たちはタイムマシンで「壊れる前のリモコン」を取りに「昨日」へタイムスリップ!

たった1個のリモコンをめぐって、「昨日」と「今日」を行ったり、来たり。
キャッチ・コピーに「タイムマシン ムダ使い」とある通り、その小ささ・セコさが、本人たちの意図とは別にスケールの大きなことを引き起こしてしまいます。
そのギャップが、この映画の面白さ!

 

タイムマシンのパラドックスを理解できるかも?

image

(c)2005 ROBOT/ショウゲート/博報堂DYメディアパートナーズ/IMAGICA

筆者の高校時代、物理の先生に「現在の物理学の定義ではタイムマシンを作ることができない」と授業で1時間も力説されたことがあります。

今から考えると、アインシュタインの相対性理論なども説明してくれていたのでしょうが、当時はわかるようなわからないような、それでも「タイムマシンには矛盾が生じる」ということは記憶に残っています。
そのタイムマシンのパラドックスを劇中で説明しながら、さらにパラドックスを笑いに変えているのが、この作品です。

タイムマシンで過去に行き、過去を変えてしまうと現在も変わってしまうことに気づいた男子部員たちは、大慌て!
過去・現在・未来の矛盾をなくすために、昨日と今日を往復します。

そして不思議なことにラストには、なんとつじつまが合っている!
まるで手品のようなこの展開、ぜひ映画で体感してみてください。
もしかしたらこの夏、物理のエッセンスを少し理解できるかもしれません。

 

ヒットメーカー・本広克行監督によるオマージュの数々

image

(c)2005 ROBOT/ショウゲート/博報堂DYメディアパートナーズ/IMAGICA

映画の冒頭には、たくさんの「?」が出てきます。
その最初の違和感や不思議さが、物語の中で謎解きされていき、どんどん回収されていくワクワク感は、ヒットメーカーの本広克行監督ならではの手腕!

また、名作『タイム・マシン』や『バック・トゥ・ザ・フューチャー』へのオマージュが全編に散りばめられていて、映画ファンにとっては、それもまた楽しい夏の宝探しとなりそうです。

 

若手俳優たちと舞台俳優たちの競演

image

(c)2005 ROBOT/ショウゲート/博報堂DYメディアパートナーズ/IMAGICA

主人公の大学生を演じるのは、本作が映画初主演の瑛太。
その他、上野樹里や真木よう子など、現在は実力派と呼ばれる俳優たちが、10年前には等身大のみずみずしい演技をしていました。

また、脇を固める役者には、舞台出身の俳優や舞台を中心に活躍中の俳優が多く、個性的な魅力が画面狭しと大活躍。
まさに、「さわやかさ」と「暑苦しさ」が共存している真夏の青春映画です。

 

ロケ地・香川県のほっこりとした魅力

image

(c)2005 ROBOT/ショウゲート/博報堂DYメディアパートナーズ/IMAGICA

この映画は本広監督の出身地である香川県でロケが行われ、その懐かしい町並みも映画の見どころ。
映像から監督の町への愛着が伝わってきます。
また、香川県を訪れたことのない方でも、映画の随所にある「日本的な風景」にどこか心温まるのではないでしょうか。

コンビニはないけれど、お寺や銭湯、古い映画館がすぐそばにあって、校内にカッパ伝説のある大学。
ゆっくりと時間が流れ、暑い暑い夏休みがずっと続くかのような錯覚。
この物語は、都会の大学ではなく、地方大学のもつ穏やかな空気感だからこそ成立するように思います。

ちなみに、香川県など瀬戸内海周辺地域の夏の暑さはすごいですよ!
湿度が高くて、東京とは異なる暑さ。
海を挟んで香川県のお向かいの岡山県出身の私は、涼しさを求めて必死にタイムスリップする彼らの気持ちが非常によくわかりました。

《主なロケ地》
香川県善通寺市、丸亀市、満濃町、善通寺、四国学院大学、香川大学工学部

 

10年たっても色あせない魅力、そしてこれらかも愛される作品へ

image

(c)2005 ROBOT/ショウゲート/博報堂DYメディアパートナーズ/IMAGICA

『サマータイムマシン・ブルース』は、舞台作品(ヨーロッパ企画の代表作の一つ)で、それをもとに製作された映画です。
そして映画公開から10年後となる去年2015年11月18日には、ブルーレイ化されました。
10年たっても色あせない、いやこれからも長く愛されていくであろう青春SFコメディです。

この映画を観て筆者はちょっぴり、学生時代にタイムスリップしたいな、と思ってしまいました。
でも今の「私」があるのは、昔の学生時代があったからこそ。
そう考えると、過去を変えることよりもやっぱり「現在」を大事にしたほうがいいのかな?
結局こういう結論になるのは、筆者が過去を肯定したくなる年齢になったからかもしれませんね。

皆さん、映画で素敵な人生を!

【映画情報】
『サマータイムマシン・ブルース』
監督:本広克行
出演:瑛太 上野樹里 真木よう子
製作国:日本(2005年)
時間:107分
ブルーレイ・DVD 発売元:ショウゲート/販売元:ポニーキャニオン
オフィシャルサイト:http://v.ponycanyon.co.jp/pickup/pcxe50569/


No Replies to "この夏、観たい邦画!『サマータイムマシン・ブルース』"