秋の夜長は先人たちと対話を 


日本の9月は台風が多く、ほとんど曇もしくは雨の毎日でしたね。
フィノマガジンの日本の読者の皆さまは、体調など崩されてはいませんか?
どんよりとした湿度の多い日々が続き、気圧の関係で頭が痛くなったり、あちこち痛かったり、だるかったりと心も体もスッキリしないという方が多かったのではないでしょうか。

そんなときはエアコンの除湿などで部屋をさっぱり、水分補給をしっかりとって軽くストレッチなど、少しでも快適に過ごせるような工夫が必要ですよね。
今回から、いろんな場面で読書に親しめるよう、定期的におススメの本をご紹介していこうと思います。
ジメジメとした梅雨の時期のような天候が続いていますが、本を読んで少しでも心を潤わせてくださいね。


秋は読書に最適! 

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うっとおしい雨の日は環境を変えて読書


 
本来なら日中はまだまだ残暑があるはずだった9月。
そして一雨降るごとに秋の訪れを感じる季節。
夜になると涼しくなって快適になりますよね。
10月に入っても湿度が高く、不快指数の多い日が続いているのが残念です。
本来は暑すぎず寒すぎずない秋の気温が集中力を高めるそうですよ。
 
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秋はお月さまが映える季節

天気予報では10月2週目あたりから、ようやく通常の秋を迎えらるとのこと。
静かな夜に虫の声を聴きながらお月さまを眺めていると、文才のない筆者でも何か湧いてきそうです。
そしてちょっぴり人恋しさも。
そんなときは先人たちの生き方を紐解いてみませんか。
メッセージあり、反面教師にもなって教訓を教えてくれる歴史上の人物。
今回は日本の歴史に親しめる本をご紹介します。


天上の虹

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天上の虹 画像元:講談社コミックプラス

作者は里中満智子さん。
1983年に連載を開始し2015年に完結、全23巻で32年越しの作品です。
この「天上の虹」は、天智天皇(中大兄皇子)の娘であり、叔父である天武天皇(大海人皇子)の妻となった第41代女帝・持統天皇の生涯を描いた作品です。
 

読書と言いつつも、まず漫画をおススメするのは、フィノマガジンの読者の方の中には日本語を学ぶ海外の方も読まれています。
日本語の勉強には、読みやすさ、状況のわかりやすさで言えば漫画がダントツ。
それに日本の歴史や文化も学べます。
 
筆者のまわりの外国人も日本語で漫画を読みたいという方が多いです。
また昨今、テレビに出ている外国人の日本語の上手さに驚いてしまうこと多々。
ここはやっぱり日本の礎を築いた歴史も学んでいただきたいと思い、漫画を選びました。


日本の転換期に何が起こったの?

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さららが病に倒れたときに、天武天皇が病気平癒を祈願して建てられた薬師寺

「乙巳の変(645年)」が発端となり「大化の改新」が起こります。
そしてその後、天智天皇亡きあと後継者争いとなる内乱「壬申の乱(672年)」がありました。
 

乙巳の変は、中大兄皇子(天智天皇)や中臣鎌足が蘇我入鹿を倒し、日本初のクーデターとも言われた事件。
政治改革である大化の改新(645年)では「大化」という我が国初の元号が生まれました。
奇しくもこの大化の改新と同じ年に生まれたうののさららのひめみこ(持統天皇)。
何か運命的なものを感じますよね。
 
そして、さらら(持統天皇)は実姉である大田皇女、異母妹の新田部皇女、大江皇女など4姉妹とともに大海人皇子(天武天皇)のもとに嫁ぎます。
どんな思惑で嫁がされたのでしょうか。
 
天智天皇亡き後、後継者争いで古代最大とされる壬申の乱が起きました。
叔父であり夫である大海人皇子(天武天皇)と異母弟の大友皇子との争いで、大海人皇子と大友皇子は叔父と甥の関係です 。
その戦いで勝利した天武天皇は律令国家の推進に力を注ぎ、道半ばで倒れ、持統天皇は亡き夫の遺志を受け継ぎ、日本で最初の都市・藤原京を完成させました。
 
日本の大きな歴史の転換期で「国籍」というものが作られ、「天皇」という称号、「日本」という国号が生まれ、日本の政治、宗教、文化の礎が築かれたと言わた時代です。


さまざまな登場人物、織りなす人間模様

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藤原宮跡地

「あかねさす紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る」はあまりにも有名な和歌。
その和歌を詠んだのが万葉集の代表的歌人の一人である額田王(ぬかたのきみ)で、天武天皇との間に子供をもうけています。
額田王は兄の天智天皇と恋人関係でもあり、それでも彼女を慕い続けていたと、今ではちょっと想像しにくい複雑な人間関係。
 
さまざまな政治的な思惑があり、また愛の歌(和歌)も溢れていました時代。
天上の虹には里中真知子先生の解釈で当時の世界を描いた古代ロマンです。
激動のなか、国際社会と対等に付き合おうと、当時の近代国家の建設のために奮闘した女性・持統天皇の生き方は、現代の女性にも通じる心強い生き方を教えてくれると思います。
 
里中満智子さんの解釈を通して、当時の日本の歴史、さららの生き方を楽しく学んでみてはいかがでしょうか。

合わせて読みたいこの時代の本

・「額田女王」井上 靖
・「茜に燃ゆ」黒岩重吾


今さら聞けない日本の歴史

なんとなく覚えているけれど、本当のところ実際何があったのかわからないまま、ひたすら暗記の学生時代を送った方は多いのではないでしょうか。
ひとつひとつ歴史の背景を紐解いていたら、時間が足りないですよね。
大人になって社会に出て、もっと勉強しておけば良かったと思うのは筆者だけではないと思います。
 
そんなときにおススメなのが現在使われている中学生の教科書や参考書を読みなおすこと。
シンプルで写真も多く、ふりがなも振ってある中学生にわかりやすく読みやすい本です。
大人でも十分楽しめますよ。
 
お子さんのいる方は、あらためて手に取って見てください。
年号が変わっていたり、新たな発見があり解釈が変わっていたりと学生時代に教わったことが変化しています。
 
歴史は常にいろいろな解釈が考察され、研究が進んでいます。
なので自分にとって読みやすい本、わかりやすい本がベター。
解釈を巡ってはいろいろと衝突していることもありますが、真実はきっと歴史を動かした当人しかわからないことでしょう。
もしかしたら当人でさえ、わかっていないかも?
 
それに歴史の解釈は人それぞれ違った見方をするから面白いってこともあります。
想像や妄想を繰り広げ、先人たちと心の中で会話するのも楽しいものです。
とはいえ通説は通説で大切なので、中学・高校で学んだ歴史を秋の夜長に学びなおすのにぴったりな本を見つけてくださいね。
 

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読書の秋は一番集中できる季節

まだ当分雨と湿気の日々が続きそうですが、歴史の中で懸命に生きた先人の思いに馳せながら読書を楽しんでください。
引き続き、フィノマガジンでは日本の歴史、文化を中心にフィノーム(心地よい)をお届けします♪


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神奈川在住、子供なしです。主人とうさぎと一緒に暮らしています。最近やたらと健康食にこだわりが。 10年かけて少しずつ太って気がついたときには・・・・。ファスティング・断食で10数キロ減量に成功。 なぜか日本に目覚め、日本文化、日本語、日本食を独学で勉強中です。

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